この記事でわかること
  • 死亡届から相続登記まで、期限のある5つの手続きと窓口
  • 東京で相続税の申告が必要になりやすい理由と小規模宅地等の特例
  • 市区町村役場・法務局・税務署・家庭裁判所の役割と管轄の決まり方
  • 実家が遺産の大半を占めるときの4つの分け方(代償分割・換価分割・賃貸・共有)
  • 目的別の相談先と、まどぐちに相談した場合の進め方
目次

東京で相続が発生したときの手続きを、期限のあるものから順に整理しました。相続税の申告が必要になりやすい理由、法務局・税務署・家庭裁判所の管轄、不動産が遺産の大半を占める場合の分け方までわかりやすく解説します。

東京で相続が発生したら|まず押さえる3つのこと

期限のある手続きから先に確認する

相続が発生すると、7日以内の死亡届提出をはじめ様々な手続きが始まります。中には期限を過ぎると不利益を被るものもあるため、全体のスケジュール確認が最優先です。

東京は相続税の申告が必要になる割合が高い

東京都内の相続は、全国平均と比べて相続税の課税割合が圧倒的に高い特徴があります。自分には関係ないと思わず、早めに課税対象になるか確認することが大切です。

遺産に占める不動産の比重が大きい

東京の相続では、遺産の大半が「自宅などの不動産」であるケースが非常に多く見られます。不動産は現金と違い簡単に切り分けられないため、分け方の工夫が必要です。

相続手続きの期限|いつまでに何をするか

7日以内|死亡届の提出

亡くなったことを知った日から7日以内に、市区町村役場へ死亡届を提出します。同時に火葬許可申請を行うのが一般的で、相続手続きの第一歩となります。

3か月以内|相続放棄・限定承認の判断

借金などの負債が多い場合、相続放棄や限定承認の手続きを家庭裁判所で行います。3か月を過ぎると自動的に単純承認したとみなされるため注意が必要です。

4か月以内|準確定申告

亡くなった方の1月1日から死亡日までの所得を計算し、所得税の確定申告(準確定申告)を税務署に行います。医療費控除などの適用も含めて計算します。

10か月以内|相続税の申告と納付

相続財産の総額が基礎控除額を超える場合、10か月以内に税務署へ相続税の申告と納付を行います。現金での一括納付が原則となるため資金準備が必要です。

3年以内|相続登記の申請

不動産の名義変更(相続登記)は、相続による所有権取得を知った日から3年以内の申請が義務化されました。放置すると過料が科される場合があります。

スケジュール表

期限 手続き 窓口 過ぎた場合どうなるか
7日以内 死亡届の提出 市区町村役場 火葬許可が出ず葬儀等に支障が出る
3か月以内 相続放棄・限定承認の判断 家庭裁判所 負債も含めて全財産を継承(単純承認)
4か月以内 準確定申告 税務署 加算税や延滞税が発生する場合がある
10か月以内 相続税の申告と納付 税務署 無申告加算税・延滞税がかかる
3年以内 相続登記の申請 法務局 10万円以下の過料の対象となる

東京で相続税の申告が必要になりやすい理由

課税割合が全国平均を上回っている

全国の相続税課税割合が約9%であるのに対し、東京23区等では15%を超えます。一般的な家庭であっても相続税の対象になりやすいのが東京の特徴です。

地価の高さが不動産の評価額を押し上げる

東京は土地の路線価が非常に高額です。一般的な戸建て住宅やマンションを所有しているだけでも、土地評価額が高くなり基礎控除額を超えてしまうことがあります。

小規模宅地等の特例が使えるかで結果が大きく変わる

自宅土地の評価額を最大80%減額できる「小規模宅地等の特例」の適否は重要です。特例が使えれば非課税になるケースも多いため、適用要件を厳格に確認しましょう。

申告が不要でも判断には計算が必要

最終的に相続税が0円になる場合でも、特例を使うための申告が必要なケースがあります。自己判断せず、専門家による厳格な財産評価と税額計算が欠かせません。

東京の相続手続きで使う窓口と管轄

市区町村役場|死亡届・戸籍・住民票の取得

死亡届の提出や、遺産分割・口座解約等に必要な亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、相続人の住民票などを取得する窓口です。

法務局|相続登記(不動産の所在地で管轄が決まる)

不動産の名義変更(相続登記)を行う窓口です。亡くなった方の住所地ではなく、「相続する不動産が所在する地域」を管轄する法務局へ申請します。

税務署|相続税の申告(被相続人の住所地で決まる)

相続税の申告書を提出・納付する窓口です。相続人の住所ではなく、「亡くなった方(被相続人)の最後の住所地」を管轄する税務署が申告先となります。

家庭裁判所|相続放棄・遺産分割調停

相続放棄の申立てや、遺産分割協議がまとまらない場合の調停・審判を行う機関です。東京では本庁(霞が関)と立川支部で管轄区域が分かれている点に注意が必要です。

窓口一覧表

手続き 窓口 管轄の決まり方 必要書類
死亡届・戸籍取得 市区町村役場 死亡地・本籍地・住所地 死亡診断書、本人確認書類等
相続登記 法務局 不動産の所在地 遺産分割協議書、戸籍謄本、登記事項証明書等
相続税申告 税務署 被相続人の住所地 相続税申告書、財産評価書類、戸籍謄本等
相続放棄・調停 家庭裁判所 被相続人の住所地/相手方の住所地 申立書、被相続人および相続人の戸籍謄本等
まずは、お気軽になんでもご相談ください
無料相談の
ご予約はこちらから

東京の相続で争点になりやすいこと

遺産のほとんどが実家という状況

東京では「実家の土地建物が遺産の8割以上を占め、預貯金が少ない」というケースが目立ちます。分けづらい資産が中心となるため、分割協議で揉めやすくなります。

分けられない不動産をどう分けるか

1つの不動産を複数人で物理的に分割することは難しく、現金の提示や売却などの手段を講じないと特定の人だけが得をしてしまい感情的な対立が生じます。

相続人が全国に散らばっている

親が東京に住み、子供たちが地方や海外へ転勤・移住しているケースも多いため、対面での話し合いや書類送付・押印手続きに時間と手間がかかります。

同居していた相続人がいる場合

実家で親と同居していた子供と、独立した他の子供との間で「実家を誰が継ぐか」「住み続けられるか」を巡り利害が対立しやすくなります。

東京の不動産を相続したときの4つの選択肢

①相続人の一人が取得し、代償金を支払う

実家を取得した人が、他の相続人に自分の自己資金から「代償金」を支払って不公平を解消する方法です。住み続けられるメリットがありますが、資金力が必要です。

②売却して現金で分ける

不動産を第三者に売却し、経費を差し引いた現金を出資割合や協議で分ける方法(換価分割)です。公平に分けやすく、揉めごとを回避しやすいのがメリットです。

③賃貸に出して収益を分ける

実家やマンションを貸し出して家賃収入を得て、その収益を相続人間で分配する方法です。資産を手放さずに済みますが、空室リスクや管理の手間が発生します。

④共有のまま持つ(おすすめしない理由)

複数人の連名で持分登記する方法です。将来売却やリフォームを行う際に全員の同意が必要となり、次の相続で権利関係が極めて複雑化するため推奨されません。

不動産相続の選択肢比較表

選択肢 向いているケース 注意点 税金の考え方
①代償分割 特定の相続人が住み続けたい・代償金を払える場合 取得者に十分な現金資金が必要 代償金受取側にも贈与税はかからず相続税の対象となる
②換価分割 現金で公平に分けたい・誰しも住む予定がない場合 売却時期や価格の設定で意見調整が必要 譲渡所得税(3,000万円特別控除の特例等)を考慮
③賃貸運用 立地が良く賃貸需要が高い・将来活用したい場合 修繕費や管理の手間、空室リスクが発生する 不動産所得として毎年の確定申告が必要
④共有所有 一時的な保留など(長期的な所有は非推奨) 次世代への相続で共有者が爆発的に増えるリスク 毎年の固定資産税を持分割合に応じて負担

不動産はこちら

東京で相続を相談できる先

目的によって相談先が変わる

名義変更なら司法書士、税金は税務署・税理士、トラブルは弁護士というように、お悩みの内容に応じて適切な専門家の相談窓口は異なります。

公的機関の無料相談で対応できる範囲

役所や法務局の無料相談は、手続きの基本的な手順や書類の書き方を教えてくれる場所です。個別の節税対策や複雑な交渉の代理までは対応できません。

一つの窓口でまとめて整理する方法

窓口を一つに集約できる総合相談サービスを利用すれば、整理から各士業への連携までワンストップでスムーズに進められ、手間を劇的に軽減できます。

相続の相談はどこにすべき?専門家別の役割・費用・選び方はこちら

終活と相続のまどぐちにご相談いただいた場合

何から手をつけるかを一緒に整理します

お客様一人ひとりのご事情を丁寧にお伺いし、優先して行うべき手続きやスケジュールの整理を行います。何から始めればよいか分からない方も安心です。

相続の法律・税務はグループの弁護士・税理士へおつなぎします

複雑な権利関係や法律トラブル、相続税の申告については、グループ内の弁護士法人・税理士法人とスムーズに連携してワンストップでサポートします。

新宿マルイ本館7Fで対面相談を承ります

アクセスに優れた新宿マルイ本館7Fにて、落ち着いて対面相談ができる店舗を構えています。買い物ついでやお仕事帰りにも気軽にお立ち寄りいただけます。

相続はこちら

※ご相談は無料です。
※お電話での事前予約制とさせていただきます。

まずは、お気軽になんでもご相談ください
無料相談の
ご予約はこちらから

東京の相続に関するよくある質問

被相続人が東京、相続人が地方に住んでいる場合、手続きはどこで行いますか?
相続税の申告は被相続人の住所地を管轄する税務署で行い、相続登記は対象不動産の所在地を管轄する法務局で行います。書類の郵送やオンライン申請、専門家への依頼を活用することで地方からでもスムーズに進められます。
東京の実家を相続しましたが、誰も住む予定がありません。
誰も住まない実家は、空き家特例等を活用した「売却(換価分割)」や「賃貸活用」を検討するのが一般的です。放置すると固定資産税の負担や維持管理の手間がかかるため、早めの方針決定をおすすめします。
相続税がかかるかどうかは、どうすれば分かりますか?
不動産の路線価評価や預貯金等の合計額を出し、基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を超えるかどうかで確認します。専門家に簡易試算を依頼するのも確実です。
相続登記をしないまま放置するとどうなりますか?
相続登記が義務化されたため、正当な理由なく放置すると10万円以下の過料が科される可能性があります。また、二次相続が発生して権利関係が複雑化し売却が困難になります。
遺産分割の話し合いがまとまりません。
当事者間での協議が難しい場合は、弁護士を代理人として交渉を進めるか、家庭裁判所へ遺産分割調停の申し立てを行います。第三者(調停委員等)を挟むことで冷静な解決を目指せます。
相談は無料ですか?
はい、「終活と相続のまどぐち」での初回ご相談・現状整理は無料です。お電話での事前予約制にて対面相談等を承っております。

まとめ|期限のあるものから、不動産の方針を先に決める

東京での相続手続きは、まず7日・3か月・10か月といった期限のある手続きを把握し、遅れが出ないよう整理することが最優先です。さらに東京ならではの「高額な不動産」の分割方針を早めに決定することが、トラブルを防ぎスムーズに手続きを終えるカギとなります。不安な点があれば、お気軽に「終活と相続のまどぐち」にご相談ください。

お電話での受付時間:平日/土日11:00~20:00